軒天の剥がれは放置厳禁!補修費用の目安と注意点を徹底解説

軒天

「最近、軒天が剥がれてきて気になる…」「補修にはいくらかかるの?」

こうした疑問や不安を抱えている方は少なくありません。特に木造住宅や築年数が経過した建物では、軒天(のきてん)の剥がれや変色といったトラブルが頻繁に見られます。

この記事では、軒天の剥がれの原因や補修の必要性、費用相場や工事方法までを、専門業者目線でわかりやすく解説します。
補修費用を抑えるポイントや火災保険の適用条件にも触れていますので、ぜひ最後までご覧ください。


目次

軒天とは?意外と知られていないその役割

軒天(のきてん)とは、屋根の外側にせり出している部分の「裏側の天井」のことを指します。

別名「軒裏天井」や「軒裏」とも呼ばれ、家の外観の中では目立たない存在ですが、住宅を長持ちさせるうえで非常に重要な役割を担っています。

軒天の主な役割

  • 防火機能:火が屋根裏へ広がるのを防止
  • 美観維持:屋根下の構造材(垂木など)を隠し、外観をスッキリ見せる
  • 通気・換気:屋根裏の湿気を逃し、内部結露やカビの発生を抑える

これらの役割を果たすために、軒天には不燃性で耐水性に優れた素材が使われています。


軒天が剥がれる原因とは?

軒天の剥がれは、単なる経年劣化だけでなく、複数の要因が複雑に絡み合って起こる現象です。以下によくある原因を解説します。

1. 経年劣化による塗膜のはがれ

築年数が10年以上経過してくると、塗装表面が紫外線や風雨によって徐々に劣化します。
これにより、塗膜が浮いてきたり剥がれたりするようになります。

2. 雨水の吹き込みや湿気の侵入

軒天は直接雨にさらされる部分ではありませんが、強風を伴う雨や台風時には雨水が吹き込みやすくなります
湿気を吸った軒天材が膨張・収縮を繰り返すことで、素材が浮いたり割れたりすることがあります。

3. 換気不良による結露

屋根裏の通気が不十分な場合、屋根裏の湿気が逃げず、軒天に結露が発生することがあります。
この結露が原因でカビが発生し、素材を内部から劣化させるケースも多く見られます。

4. 施工不良や下地の腐食

新築時や過去のリフォーム時に、適切な材料や工法で施工されていなかった場合、早期に剥がれが起こることもあります。
また、軒天の下地である野縁(のぶち)や垂木が腐食していると、表面材だけ補修してもすぐ再発することがあります。


軒天の剥がれを放置するとどうなる?

一見すると「見た目が悪いだけ」と軽視されがちな軒天の剥がれですが、実は住宅の耐久性・安全性・衛生面にまで深刻な影響を与えるリスクがあります。

以下に代表的なリスクを詳しく紹介します。

● 雨水が屋根裏へ侵入するリスク

軒天が剥がれている状態では、そこにできた隙間から強風や横殴りの雨が直接屋根裏に侵入する恐れがあります。

本来、軒天は屋根下の構造部材を保護する役目を担っていますが、それが失われると、垂木や野地板、断熱材などの木部が濡れて劣化・腐食してしまいます。

特に長期間放置すると、雨漏りとして室内に被害が及ぶ可能性もあり、天井のシミやカビ、クロスの剥がれなど二次被害へとつながります。

● 害虫や鳥の侵入

軒天の剥がれによってできた小さな隙間は、スズメ・ムクドリ・ハトなどの鳥類や、ネズミ・コウモリといった小動物の侵入経路になることがあります。

彼らは屋根裏に巣を作り、糞尿による悪臭・ダニやノミの発生といった衛生被害をもたらす可能性があります。

また、ハチが巣を作るケースも報告されており、刺傷被害や家族の安全にも関わる重大なトラブルへと発展することもあります。

● 建物全体の寿命を縮める

軒天の剥がれは、住宅の構造を支える重要な部材へのダメージを加速させるきっかけになります。

特に通気性が悪い構造の家では、軒天の剥がれによって湿気がこもりやすくなり、屋根裏や構造材の乾燥が妨げられるため、腐朽菌の発生やシロアリの被害が起こりやすくなります

これにより、本来数十年もつはずの建材が数年でボロボロになってしまい、結果として数十万円〜数百万円規模の大規模修繕が必要になるケースも少なくありません。


軒天剥がれの補修方法は主に3種類

軒天の状態に応じて、以下のような補修方法が選ばれます。

1. 部分補修(塗装や張り替え)

剥がれが軽度な場合、表面の再塗装や部分的な張り替えで対応可能です。

  • 表面の塗膜が浮いているだけ → 塗装で再生
  • 一部のパネルのみ剥がれている → その部分だけを交換

費用も安価で済むため、早めの対応が最もコストパフォーマンスが高いと言えます。

2. 全面張り替え

広範囲に剥がれや腐食が見られる場合は、軒天材全体を張り替えることが必要になります。

この場合、下地の腐食や雨漏りが起きていないかもチェックし、必要であれば構造材の補修も同時に行います。

3. 通気性を改善するリフォーム

結露や湿気による剥がれが多発している家では、通気孔や換気口を新設する改修工事が効果的です。
軒天材を「有孔板」や「通気口付きボード」に交換することで、屋根裏の湿度管理が改善されます。


軒天 剥がれの補修費用はどのくらいかかる?

電卓

ここでは、工事の内容別に補修費用の相場をご紹介します。※2024年時点の一般的な価格帯・税込

工事内容費用目安(㎡あたり)備考
軒天の塗装1,500円〜2,500円塗膜の剥がれ・色あせに対応
軒天の部分張り替え5,000円〜8,000円パネル1枚だけの交換など
軒天の全面張り替え6,000円〜12,000円下地の補修が必要な場合あり
通気口の新設8,000円〜15,000円/箇所換気性能を高めたい場合に有効
足場設置15万円〜25万円前後2階建以上ではほぼ必須

※屋根形状・施工面積・使用素材によって異なります。正確な費用は現地調査での見積もりが必要です。


軒天の補修費用を抑える3つのポイント

軒天の補修工事は、放置すると被害が拡大しやすい反面、タイミングと工事の組み方によって費用を大きく抑えることが可能です。
ここでは、無駄な出費を避けつつ、効果的に軒天を補修するための3つの具体的なポイントをご紹介します。

1. 外壁塗装・屋根塗装とセットで行う

軒天の補修工事を検討するなら、外壁塗装や屋根塗装とセットで実施するのが最も合理的です。

その最大の理由は、高所作業に必要な足場の費用を共用できるからです。

通常、2階建て住宅で足場を単独で設置する場合、15〜25万円前後の費用が発生します。

しかし、複数の工事を同時に行えば、この費用を一度で済ませることができるため、工事単体ごとの費用を大幅にカットすることが可能です。

家全体の塗装・補修を同時に行うことで、次回のメンテナンス周期を揃えることができ、将来的なスケジュール管理や費用計画も立てやすくなります。

2. 劣化が軽いうちに早めの対応を

軒天の剥がれは、軽度な段階であれば「塗装」や「部分張り替え」で対応可能です。
費用も数千円〜1万円程度/㎡で済むケースが多く、大がかりな工事に比べて時間もコストも抑えられます。

しかし、これを放置してしまうと、剥がれが広範囲に広がり、下地の腐食や断熱材の劣化まで進行する可能性があります。
こうなると全面張り替えや構造補修が必要となり、数十万円規模の工事に発展するケースも

住宅の劣化は「小さな不具合の早期発見・早期対処」が最もコスパに優れる方法です。

「なんとなく変色してきた」「塗装が浮いている気がする」と感じたら、まずは無料点検だけでも依頼してみるのがおすすめです。

3. 火災保険の活用を検討する

台風や強風によって軒天が剥がれた場合、火災保険の「風災補償」が適用される可能性があります。

これは火事に限らず、自然災害による建物被害にも対応する保険内容で、多くの住宅がすでに加入済みです。

保険が適用されると、補修費用が全額または一部補償され、自己負担が大幅に軽減されることがあります。

保険を使う際の注意点

  • 被害を受けた時点の写真を必ず撮影しておく
  • 修理前に業者による被害報告書・見積書を取得する
  • 申請は原則3年以内まで(保険会社によって異なります)

火災保険をスムーズに活用するには、保険申請の実績があるリフォーム業者に相談するのが安心です。中には、申請代行まで対応してくれる業者もあります。


軒天補修に関するよくある質問

Q1. 軒天って何のためにあるの?剥がれても大丈夫?

A.
軒天(のきてん)は、屋根の下側に張られた「軒裏の天井」で、見た目を整えるだけでなく、雨風や火、害虫の侵入を防ぐ大切な役割を担っています。

主な役割は以下の通りです。

  • 屋根裏への雨風の侵入を防ぐ
  • 野地板や垂木などの構造材を隠して見た目を整える
  • 換気口を通じて屋根裏の湿気を排出し、結露やカビを防ぐ
  • 火災時の延焼を遅らせる(不燃材使用の場合)

軒天の剥がれは見た目だけの問題ではなく、放置すると雨漏りや劣化の原因になる重要な劣化サインです。

Q2. 軒天が剥がれる原因って何ですか?

A.
軒天が剥がれる主な原因は以下の4つです。

  • 経年劣化:塗膜が劣化し、雨水や紫外線の影響で表面が浮いてくる
  • 湿気・結露:屋根裏の通気不足により、内部結露が発生し、素材が弱くなる
  • 雨の吹き込み:台風や横風による雨水の浸入
  • 下地の腐食:軒天材を支える木材が傷んでいるケースも多い

剥がれや変色に気づいたら、被害が広がる前に点検することが大切です。

Q3. 軒天の補修にはどんな方法がありますか?

A.
補修方法は、軒天の状態によって以下の3つに分けられます。

  • 塗装補修:塗膜が剥がれた程度なら再塗装で十分対応可能
  • 部分張り替え:剥がれたパネルだけを交換。軽度な劣化に有効
  • 全面張り替え:広範囲の剥がれや腐食がある場合に必要。下地補修も含まれることが多い

現場の状況によって最適な方法は異なるため、信頼できる業者による現地調査が欠かせません

Q4. 軒天の補修費用はどれくらいかかりますか?

A.
2024年現在の参考費用相場は以下の通りです(すべて税込・㎡あたりの目安)。

  • 塗装補修:1,500円〜2,500円
  • 部分張り替え:5,000円〜8,000円
  • 全面張り替え:6,000円〜12,000円
  • 通気口の追加:8,000円〜15,000円/箇所
  • 足場設置費用(2階建):15〜25万円前後(他工事と併用すれば節約可能)

正確な費用は、軒天の状態や面積、足場の必要性によって大きく変動します。

Q5. 軒天の素材って何が使われているの?

A.
現在使われている代表的な軒天材は以下の通りです:

  • ケイカル板(ケイ酸カルシウム板):不燃性で軽く、安価。現在最も多く使用される
  • 合板(ベニヤ板):昔の住宅によく使われたが、防火性や耐久性はやや劣る
  • 金属板(アルミやガルバリウム):錆びにくく、メンテナンス頻度が少ない
  • 有孔ボード(通気孔付きケイカル板):通気機能付きで湿気対策に有効

耐久性や通気性の観点から、リフォームでは「通気性のある不燃材」がおすすめされることが多いです。

Q6. DIYで軒天の補修はできますか?

A.
結論から言うと、基本的にはおすすめできません。理由は以下の通りです。

  • 軒天は高所作業になることが多く、足場や安全対策が必要
  • 下地や構造体の状態を正確に判断するには専門的な知識が必要
  • 不適切な補修をすると雨漏りや再剥離のリスクが高まる

どうしてもDIYしたい場合は、1階の小面積で下地に問題がない箇所に限り、塗装程度の対応にとどめるのが無難です。

Q7. 軒天の補修タイミングはいつがベスト?

A.
以下のような症状が現れたら、補修のタイミングです。

  • 表面の塗装が浮いている・はがれている
  • 軒天材にひび割れや穴がある
  • 雨染みやカビのような黒ずみが広がっている
  • 動物や鳥が出入りしているのを見かけた
  • 雨樋まわりの水はけが悪くなった

外壁や屋根の塗装と同じタイミングで補修を行うと足場費用の節約になり、効率的です。

Q8. 軒天の補修に火災保険は使えますか?

A.
はい、台風や強風による剥がれであれば、火災保険の「風災補償」が適用される場合があります。

申請のポイントは、

  • 風災の証拠として、被害直後の写真が必要
  • 修理前に業者に調査してもらい、見積書・被害報告書を用意
  • 保険申請の期限は原則3年以内(保険会社によって異なる)

補修費用を抑える有効な手段ですので、被害が明らかな場合は一度保険会社に相談を。

Q9. 補修の際、足場は必ず必要ですか?

A.
軒天の位置や建物の高さによって異なります。

  • 平屋や1階部分のみの補修であれば、脚立や小規模足場で対応可能な場合もあります
  • 2階建て以上の建物や全面補修の場合は、安全確保と作業効率のために足場が必須です

外壁塗装や屋根工事と同時に行う場合は足場を共用できるので、単独で補修するより費用が抑えられます。

Q10. 業者選びのポイントは?

A.
軒天補修を安心して任せるには、以下の点に注意しましょう。

  • 現地調査をしっかり行い、写真付きの説明があるか
  • 「一式見積もり」ではなく、作業内容ごとの明細が出るか
  • 火災保険申請のサポート実績があるか
  • 地域密着型でアフターフォローが明確か
  • 建設業許可や保険加入などの適正な資格があるか

初めての工事で不安な場合は、相見積もりを取り、複数の業者を比較検討するのが安心です。


まとめ|軒天の剥がれは早期対応で費用を抑えよう

軒天の剥がれは、住宅の耐久性や見た目に直結する重要なトラブルです。

軽度な段階であれば費用を抑えて補修できますが、放置してしまうと構造の腐食や雨漏りといった深刻な問題につながりかねません。

  • 剥がれの原因は経年劣化・湿気・換気不良・施工不良など多岐にわたる
  • 補修方法は塗装、部分交換、全面張り替え、通気リフォームなどがある
  • 費用は内容や面積によって大きく異なるため、信頼できる業者に現地調査を依頼するのがベスト

定期的な点検と、必要に応じたメンテナンスを行うことで、大切な住まいを長く快適に保ちましょう。

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松本和也

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