瓦屋根のメリット・デメリットをプロが徹底解説!後悔しない選び方とは

瓦屋根

「瓦屋根って見た目は立派だけど、実際どうなの?」「今どき瓦って重くて古くさい?」

家づくりや屋根リフォームを検討している方の中には、そんな疑問や不安をお持ちの方も多いのではないでしょうか。

瓦屋根は、日本の住宅に古くから使われてきた屋根材で、いまも根強い人気を誇る一方で、「重い」「地震に弱い」などのイメージも付きまといます

本記事では、現場経験豊富な屋根工事業者の視点から、瓦屋根のメリット・デメリットを徹底的に解説。さらに、後悔しない屋根材選びのコツまでお伝えします。

目次

瓦屋根とは?その種類と構造をまず理解しよう

瓦屋根の差し替え

瓦屋根とは、粘土やセメントなどを焼き固めた「瓦(かわら)」を敷き詰めて構成される屋根のことです。

日本の伝統的な住宅様式を象徴する屋根材であり、外観の美しさと高い耐久性が特長です。

主な瓦の種類

種類特徴
和瓦(日本瓦)曲線を描いた伝統的なデザイン。耐久性・断熱性が高く、重厚感のある外観。
平瓦(洋瓦)フラットでモダンな印象。現代住宅や洋風の家に調和しやすい。
セメント瓦・モニエル瓦見た目は瓦だが、素材はセメントベース。安価だが耐久性にやや劣る。

瓦屋根のメリット

葺き替え前の瓦屋根

瓦屋根は古いイメージを持たれがちですが、実は非常に高性能で優秀な屋根材です。ここでは、プロの視点から見た瓦屋根の主なメリットを紹介します。

1. 圧倒的な耐久性と長寿命

瓦屋根最大のメリットは「とにかく長持ち」すること。50年〜100年使用できると言われるほど、耐久性に優れています。

  • 紫外線や酸性雨に強い
  • 劣化しにくく、塗装が不要
  • 張り替えなしで数十年使える

定期的な点検と漆喰補修を行えば、一生モノの屋根材とも言えるほどです。

2. 高い断熱性と遮音性

瓦の厚みと材質は、熱や音の伝導を抑える効果があります。夏は屋根裏への熱の侵入を防ぎ、冬は暖気を逃がしにくい。

また、雨音も金属屋根に比べて静かで、静音性を重視したい方に最適です。

3. 火に強く、災害時に頼れる

粘土を高温で焼き固めた瓦は不燃材であり、火災に強いのも大きな特徴です。
住宅が密集する地域では、隣家の火災の飛び火による被害を最小限に抑える防火性能が評価されています。

4. デザイン性と風格のある外観

和瓦ならではの曲線美、洋瓦のモダンなラインなど、瓦屋根は住宅の外観に重厚感や高級感を与えてくれます。

古民家、和風住宅、洋風の南欧スタイルまで、幅広いデザインに対応できるのも魅力のひとつです。


瓦屋根のデメリットと注意点

ビックリマーク

一方で、瓦屋根には他の屋根材と比べたときの短所や注意すべき点も存在します。

1. 他の屋根材よりも重量がある

瓦は1枚あたりの重量が重く、屋根全体で見ると金属屋根の3〜4倍の重量になることもあります。

そのため、

  • 建物の構造がしっかりしていないと耐えきれない
  • 耐震リフォームが必要なケースもある
  • 地震時に瓦が落下するリスクもゼロではない

などの懸念があるため、築年数が古い住宅には構造診断を推奨します。

2. 台風や地震による飛散・落下リスク

近年、大型台風の頻発により、瓦が飛ばされる・ずれる・落ちるといった被害が報告されています。

特に、

  • 漆喰の劣化
  • 棟のゆがみ
  • 瓦の固定不足(古い仕様)

といった状態のまま放置すると、風害や地震時に近隣への被害を与えるリスクがあります。

3. 修理やメンテナンス費用が高め

瓦自体は耐久性がありますが、漆喰や棟瓦などの部分補修が10〜15年に一度必要になることがあります。

また、瓦屋根の修理は専門の職人技が必要なため、人件費が高くなる傾向があります。


瓦屋根が向いている人・向いていない人の特徴

瓦屋根が「向いている」人

  • 外観や素材にこだわりがある
  • 長期的な住まいのメンテナンスコストを抑えたい
  • 和風・洋風住宅の風格を重視する
  • 火災や熱に強い家にしたい
  • 高台や広い敷地など、周囲に落下リスクが少ない立地

瓦屋根が「向いていない」可能性がある人

  • 地震への備えを最優先したい(構造補強が必要)
  • 狭小地や密集地で落下リスクを避けたい
  • 軽い屋根で家の耐震性を高めたい
  • 修理費用をなるべく抑えたい(板金・スレート屋根が有利)

他の屋根材との比較で見る瓦屋根の特徴

項目瓦屋根スレート屋根金属屋根(ガルバ)
耐久性◎(50年以上)△(20~25年)○(30~40年)
メンテナンス性○(漆喰補修あり)△(塗装必要)○(定期点検のみ)
耐震性△(重い)◎(軽い)◎(非常に軽い)
防火性◎(不燃)△(熱伝導あり)
初期コスト高い(150万〜)安い(80万〜)中(100万〜)

瓦屋根を選ぶときのポイント|後悔しないために

瓦屋根の良さは明らかですが、「家の構造」「周囲の環境」「予算」を見極めることが重要です。後悔しないための選び方のポイントをまとめます。

● 1. 構造計算・耐震性を確認する

築年数が古い家に瓦を載せる場合、構造上の耐震性が足りているかどうかをしっかり確認しましょう。

必要に応じて耐震補強を同時に行うのがおすすめです。

● 2. 定期点検・漆喰補修の習慣をつける

瓦は長寿命ですが、漆喰の劣化・瓦のズレは必ず起こります

10〜15年に一度の点検と軽微な補修を行うことで、トラブルを未然に防げます。

● 3. 地域の気候・環境を考慮する

例えば、大阪の北摂地域では、

  • 台風・強風のリスクがある→固定強化が重要
  • 屋根の落下が近隣に影響する→施工精度がカギ

といったように、地域ごとの事情に合わせた設計と施工が必要です。


瓦屋根に関するよくある質問

Q1. 瓦屋根はどれくらい長持ちしますか?

A.
一般的に、粘土瓦(和瓦やいぶし瓦)は50年〜100年以上の耐久性があるとされています。素材そのものが風雨や紫外線に非常に強く、塗装も不要です。

ただし、屋根全体としての寿命を考えると、漆喰の補修(10〜15年ごと)や棟瓦の積み直し(20〜30年ごと)など、定期的なメンテナンスは必要です。

Q2. 瓦屋根は地震に弱いと聞きますが本当ですか?

A.
「重い=地震に弱い」というイメージはありますが、正しく施工された瓦屋根であれば必ずしも地震に弱いとは限りません。

ただし、以下のようなケースでは注意が必要です。

  • 昭和時代に建てられた古い木造住宅で、構造補強がされていない
  • 瓦を引っ掛けず、重ねるだけの“旧工法”で葺かれている
  • 棟瓦や漆喰が劣化し、固定力が弱くなっている

現行の防災瓦(引っ掛け桟工法)や、屋根全体の耐震補強を施せば、安全性は格段に向上します。

Q3. 瓦屋根は他の屋根材よりも修理費用が高いですか?

A.
はい、一般的に瓦屋根の修理費用はスレートや金属屋根よりも高めです。
その理由は以下の通りです。

  • 瓦の扱いには専門的な職人技が必要(人件費が高い)
  • 屋根形状によっては足場設置が必須
  • 瓦1枚だけでなく、棟の積み直しや漆喰補修が同時に必要な場合もある

ただし、瓦自体の交換頻度が少ないため、長期的に見ればコストパフォーマンスは悪くありません。

Q4. 瓦屋根のメンテナンス頻度はどのくらい?

A.
瓦そのものは数十年メンテナンス不要ですが、次のような部位は10〜15年に一度点検・補修をおすすめします。

  • 漆喰の劣化・剥がれ
  • 棟瓦のズレ・歪み
  • 谷板金(屋根の谷部分)のサビ・腐食
  • 瓦のズレや割れ

「瓦は丈夫だけど“周辺部材は劣化する”」という認識で、定期的な点検を行うことが大切です。

Q5. 台風や強風で瓦が飛んでしまうことはありますか?

A.
あります。特に以下のような条件では飛散や落下のリスクが高まります

  • 漆喰の劣化や崩れによって棟瓦が不安定になっている
  • 瓦の固定方法が古い「土葺き」や「置き瓦」になっている
  • 棟の鉄芯がサビついて崩れている

現在主流の「防災瓦(引っ掛け工法)」は耐風性能に優れており、台風対策としても有効です。
築30年以上の屋根は、風災被害を防ぐためにも早めの診断がおすすめです。

Q6. 雨漏りしている場合、必ず瓦が原因ですか?

A.
いいえ、雨漏りの原因が必ずしも瓦ではないことも多いです。実際には、

  • 棟瓦の内部にある「のし瓦」や漆喰の崩れ
  • 谷板金の腐食やサビ穴
  • 屋根と壁の取り合い部分のシーリングの劣化
  • 軒天や破風の傷み

といった複数の要因が重なっている場合も多くあります。

雨漏りの原因を正確に特定するには、屋根裏や外装の全体調査が必要です。応急処置だけで済まさず、信頼できる業者に相談しましょう。

Q7. 瓦が1枚だけ割れた場合でも修理は必要ですか?

A.
はい、1枚だけの破損でも早めの修理をおすすめします。

理由は、

  • 割れ目から雨水が侵入し、下地材を傷めるリスクがある
  • 瓦の破片が落下し、ケガや事故につながる可能性がある
  • 一部の瓦だけ交換できるので、費用は比較的安価(1〜3万円程度)で済む

「1枚くらいなら大丈夫」と思わず、劣化が広がる前に対処することが大切です。

Q8. 瓦屋根にリフォームすると建物の耐震性は落ちますか?

A.
新築やリフォームで瓦屋根にする場合でも、構造計算を行い、適切な補強を施せば耐震性は確保できます。

また、最近の「軽量瓦」や「防災瓦」は従来の和瓦に比べて約30%ほど軽量化されており、建物への負担も軽減されています。

◎ポイント
築年数が古く、もともとスレートや金属屋根だった家に瓦を葺く場合は、必ず構造の確認・補強設計が必要です。

Q9. 瓦屋根の修理やリフォームに火災保険は使えますか?

A.
はい、以下のような自然災害による破損であれば、火災保険が適用されるケースが多いです。

  • 台風・強風で瓦が飛んだ、ズレた
  • 雹(ひょう)によって瓦が割れた
  • 落下物で棟や漆喰が破損した

申請には被害状況の写真・工事見積書・業者による報告書などが必要です。
申請をサポートしてくれる屋根業者を選ぶとスムーズです。

Q10. 瓦屋根と他の屋根材、どっちがいいの?

A.
一概には言えませんが、ライフスタイル・構造・立地・予算に応じて次のように選ぶのが基本です。

  • 瓦屋根:耐久性・重厚感・防火性を重視する方におすすめ
  • ガルバリウム鋼板:軽さ・耐震性・モダンなデザイン重視の方におすすめ
  • スレート屋根:初期費用を抑えたい方、メンテナンス計画が立てられる方向け

◎瓦屋根は「長期的に住む家」「風格を重視したい家」「災害に強い家」に特におすすめです。


まとめ|瓦屋根のメリット・デメリットを知って納得の屋根選びを

瓦屋根は、美しさ・耐久性・防火性といった多くのメリットを持つ優れた屋根材です。
一方で、重さや施工費用といったデメリットも存在します。

しかし、建物構造や地域の気候、ライフスタイルに合った屋根を選べば、瓦屋根は非常に長く、安心して暮らせる住まいのパートナーになります。

後悔しないためには、

  • メリット・デメリットを正しく理解する
  • 自分の家に合っているかをプロに相談する
  • 将来的なメンテナンスも見越して計画する

ことが大切です。


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松本和也

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