摂津市で進める安心な住まいづくり～古い瓦屋根、耐震性は大丈夫？軽量化の方法とは～

2025年5月15日

摂津市にお住まいの皆様、ご自宅の屋根は瓦屋根でしょうか？瓦屋根は古くから日本の住宅で親しまれてきた屋根材であり、耐久性が高く、独特の美しさがあります。摂津市にも、趣のある瓦屋根のお住まいが多く見られます。しかし、特に築年数が経過した古い瓦屋根の場合、現在の耐震基準から見ると、屋根の「重さ」が建物の耐震性に対して課題となることがあります。

日本は地震が多い国であり、摂津市も例外ではありません。大規模な地震が発生した場合、建物の倒壊リスクは非常に重要視されます。古い瓦屋根の重さが、地震時の建物の揺れを大きくし、構造に大きな負担をかける可能性があることをご存知でしょうか。

この記事では、摂津市で古い瓦屋根のお住まいをお持ちの皆様に向けて、古い瓦屋根が建物の耐震性に与える影響から、耐震対策として瓦屋根を軽量化する方法、具体的な工事内容と費用目安、さらには信頼できる業者の選び方や補助金制度まで、皆様の大切な住まいを地震から守るための情報をお届けします。

古い瓦屋根が建物の耐震性に与える影響

古い瓦屋根が、建物の耐震性に対してどのような影響を与えるのでしょうか。

屋根の重さ: 瓦屋根は、他の屋根材であるスレート屋根や金属屋根に比べて非常に重いです。特に、昔ながらの土葺き工法で施工された瓦屋根は、瓦の下に大量の土が使われているため、さらに重量が増します。この重い屋根が、建物の柱や梁といった構造材に常に大きな負荷をかけています。
地震時の揺れ: 建物は、重心が高いほど、地震の揺れが大きくなる傾向があります。重い瓦屋根は建物の重心を高くするため、地震が発生した際に建物の揺れを大きくする原因となります。大きな揺れは、建物の構造部分に大きなダメージを与え、倒壊のリスクを高めます。

建築基準法の改正と古い建物のリスク

日本の建築基準法は、大きな地震が発生するたびに改正され、より厳しい耐震基準が導入されてきました。現在の耐震基準は、1981年6月1日以降に建築確認を受けた建物に適用される「新耐震基準」と、2000年に改正された「2000年基準」があります。

これら新しい基準が導入される以前に建てられた古い建物は、現在の基準を満たしていない可能性があり、大規模な地震に対して十分な耐震性を持たない可能性があります。古い瓦屋根の重さは、こうした古い建物の耐震上の弱点をさらに増幅させてしまう要因の一つと考えられています。

耐震対策としての屋根軽量化！「葺き替え工事」が有効な理由

古い瓦屋根の耐震性を向上させるための有効な対策の一つが、「屋根の軽量化」です。屋根の重量を軽くすることで、建物の重心を低くし、地震時の揺れを軽減することができます。

屋根の軽量化を実現する最も直接的かつ効果的な方法が、**既存の重い瓦屋根を撤去し、軽量な屋根材に交換する「葺き替え工事」**です。

屋根塗装は屋根の表面を塗り替えるだけなので軽量化には繋がりません。また、既存の屋根の上に新しい屋根材を重ねて設置するカバー工法は、既存の屋根材の重さに新しい屋根材の重さが加わるため、逆に屋根の重量が増加してしまう場合が多く、耐震性を目的とする場合は不向きです。

葺き替え工事による屋根軽量化のメリット

古い瓦屋根を撤去し、軽量な屋根材に葺き替えることには、耐震性向上以外にも様々なメリットがあります。

耐震性の向上: 建物の重心が下がり、地震時の揺れが軽減されるため、建物の倒壊リスクを低減できます。これは、ご家族の安全を守る上で最も重要なメリットです。
建物の寿命延長: 既存の古い屋根材と下地材を全て撤去し、新しいものに交換するため、屋根全体が新しくなり、建物の耐久性が向上します。下地補修も行うため、雨漏りリスクも大幅に低減できます。
雨漏りの解消: 長年悩まされていた雨漏りも、古い屋根材や下地による問題を根本的に解決することで解消できます。
屋根材の選択肢: 軽量化を目的とする場合、金属屋根材やアスファルトシングルといった軽量な屋根材の中から、デザインや機能性などを考慮して自由に選ぶことができます。
断熱性・通気性の向上: 葺き替え工事の際に、屋根下地に断熱材を設置したり、通気層を確保したりすることで、屋根の断熱性や通気性を向上させ、室内の快適性を高めることも可能です。

葺き替え工事で軽量化に使用される屋根材

古い瓦屋根から葺き替え工事で軽量化を図る際に、主に以下のような屋根材が使用されます。

金属屋根材: ガルバリウム鋼板やSGL（スーパーガルバリウム鋼板）などが代表的です。非常に軽量でありながら耐久性が高く、錆びにも強いため、屋根の軽量化の目的で最も多く選ばれています。デザインや色も豊富です。
アスファルトシングル: アスファルトを基材に、表面に石粒を吹き付けたシート状の屋根材です。軽量で費用も比較的安価であり、デザインのバリエーションも豊富です。
軽いスレート: 一部のメーカーからは、従来の化粧スレートよりも軽量化された製品も出ています。

これらの軽量な屋根材に葺き替えることで、屋根の重量を瓦屋根の約3分の1から10分の1程度にまで減らすことが可能です。

葺き替え工事（瓦→軽量屋根材）の費用目安

古い瓦屋根から軽量な屋根材への葺き替え工事にかかる費用は、建物の大きさや屋根の形状、使用する新しい屋根材の種類、既存の屋根下地の傷み具合（下地補修の範囲）、そして依頼する業者によって大きく変動します。

摂津市周辺における一般的な30坪程度の戸建て住宅で、瓦屋根から軽量な金属屋根材に葺き替える場合の費用目安は、120万円～180万円程度となることが多いです。

この費用には、既存の瓦屋根材の撤去費用、廃材処理費用、新しい軽量屋根材の材料費、屋根下地補修費用（必要な場合）、工事費などが含まれます。既存の瓦屋根にアスベストが含まれている場合は、撤去・処分費用が別途加算されるため、費用はさらに高くなります。正確な費用を知るためには、必ず複数の信頼できる業者に現地調査を依頼し、詳細な見積もりを取ることが重要です。

葺き替え工事以外の選択肢に軽く触れる

屋根の軽量化には繋がりませんが、耐震対策としては屋根以外の部分の補強も重要です。

建物全体の耐震補強工事: 屋根の軽量化だけでなく、壁に筋かいを入れたり、基礎を補強したりするなど、建物全体の耐震性を向上させる工事もあります。

摂津市で信頼できる業者選びのポイント

耐震対策のための屋根軽量化は、建物の構造に関わる重要な工事です。摂津市で信頼できる業者を選ぶために、以下の点を参考にしましょう。

耐震リフォームや屋根軽量化の実績が豊富か

古い建物の耐震改修や、瓦屋根から軽量屋根材への葺き替えといった工事の実績が豊富かを確認しましょう。

古い瓦屋根の葺き替え経験があるか

昔ながらの土葺き瓦など、古い瓦屋根の撤去や適切な施工方法に関する知識・経験があるか。

建物の構造や耐震性に関する知識があるか

建物の構造を理解し、屋根の軽量化が耐震性にどのように影響するのかを適切に判断し、説明できるか。必要に応じて耐震診断ができる業者と連携しているか。

地域密着型で実績があるか

摂津市で長く営業しており、地域の気候や住宅事情に詳しく、地域での耐震リフォームの実績があるか。

点検・診断が丁寧で分かりやすいか

屋根の現状だけでなく、屋根の重さが耐震性にどのように影響しているのか、軽量化による効果などについて、分かりやすく丁寧に説明してくれるか。

見積もりが明確で適正か

工事内容、使用材料、費用内訳が明確か。耐震改修工事としての見積もりになっているか。

補助金制度に関する情報提供やサポートをしてくれるか

摂津市や国の補助金制度について情報を提供し、申請手続きをサポートしてくれるか。

補助金制度を活用しよう！摂津市や国の耐震改修補助金

摂津市や大阪府、国では、耐震性の低い住宅の耐震改修工事に対して、補助金制度を設けている場合があります。屋根の軽量化も、耐震改修工事の一部として補助金の対象となる可能性があります。

補助金制度を活用することで、リフォーム費用の負担を軽減することができます。ただし、補助金の利用には、建物の築年数や耐震診断の実施など、様々な条件があります。最新の情報や制度の詳細については、摂津市のウェブサイトや、都市整備部建築指導課などの担当部署、あるいは耐震改修の実績が豊富な信頼できるリフォーム業者に事前に確認することをおすすめします。